『耐震等級3 ”相当” 』とは?
こんにちは。
株式会社ヒールアース長岡京店の田中です。
前回「地震に強い家づくり」をテーマにご紹介させていただいたところ『耐震等級』に関するご質問が多かったので、今回は最近よく見聞きする『耐震等級3相当』とは?をテーマにご紹介いたします。
『耐震等級3 ”相当” 』とは?
住宅購入を検討されているお客様は、建売住宅・注文住宅を問わずに『耐震等級3相当です』と宣伝されているのを見聞きしたことがあるのではないでしょうか。「耐震等級3」と聞くとなんとなく地震に強そうなイメージが湧きますが、語尾に「相当」が付くと疑問を抱く方が多くなります。それでは『耐震等級3 ”相当” 』について詳しく見ていきましょう。
耐震等級3との違い
耐震等級を取得した住宅は地震に強い住宅であることが認定機関に認められた家の事を指します。では耐震等級3 ”相当” とされる家はどんな家なのでしょうか。それは「認定機関による審査・承認を得ているわけではありませんが、耐震等級3を取得できる住宅と同等の強度があるとされている住宅」です。耐震等級3と同じぐらいの強度の住宅ですが申請を行わないために建築基準法の最低基準である耐震等級1の建物として扱われることになります。そのメリットとデメリットは以下の通りです。
耐震等級3 ”相当” のメリット
地震に強い家が手に入る
1つ目のメリットは「地震に強い家が手に入る」ことです。耐震等級3相当は認定機関による審査・承認を受けてはいないけれど耐震等級3を取得した住宅と同等の強度を持つ住宅であると考えられるため、一般的な認定を受けていない住宅よりも耐震性の高い家になる可能性があります。
認定機関への申請料が不要
2つ目のメリットは「認定機関への申請料が不要になる」ことです。正式に耐震等級3を取得するためには認定機関への申請が必須となります。耐震等級3の簡易計算だけをして、申請を行わなければその分の申請費用を節約することができます。
耐震等級3 ”相当” のデメリット
実際に耐震性が優れているか確認できない
耐震等級3 ”相当” のデメリット1つ目は「本当に耐震性が高いかどうかは分からない」ということです。耐震等級3を認定機関で取得する場合、耐震計算が本当に合っているかどうかを検証して問題があれば是正の指示があります。一方で認定機関への申請を行わない場合は、計算方法や計算ミスがあっても分からないままとなってしまいます。
住宅ローンの金利優遇を受けられない
住宅ローンの借入を行う時に耐震等級3を証明することができれば金利優遇を受けられるケースがございますが、耐震等級3 ”相当” では金利優遇を受けることはできません。さまざまな金利プランがありますので一概には言えませんが、金利優遇を受けられる場合とそうでない場合で総返済額が100万円以上変わることもあります。耐震等級3の申請費用を節約するよりも耐震等級3を取得する金銭的メリットが大きいこともありますので注意しましょう。
地震保険料の割引に関して
「耐震等級3相当では地震保険料の割引適用を受けることができない、もしくは割引率が低くなります。」地震保険は自宅が被災した時に生活費用や生活再建費用として有用な保険です。補償内容によって異なりますが、大体年間2万円~3万円ほどの支払いが必要です。住宅ローン金利優遇と同様に耐震等級3を証明することで保険料の支払いが50%になります。
まとめ
今回は耐震等級3相当が認定を受けていない住宅とみなされること、そしてそのメリット・デメリットをご紹介させていただきました。耐震等級3相当は耐震等級3である認定機関の承認が得られないため、住宅ローン金利優遇、地震保険割引等の各種割引の適用外となることがわかりました。また耐震等級3と同等であることを確認・証明することができないため信憑性に欠ける部分もございます。
ヒールアースでは『耐震等級3』+『制震構造』の二段構えを標準仕様としております。家は買うものではなく住むものであり、お客さまの大切な命を守るために、掛かる手間と費用は惜しみません。見た目にこだわることも大切ですが、あとからでは替えの利かない部分にこだわり安心・快適な家づくりをお客様にご提案いたします。